糖尿病用キャットフード

「糖尿病」というと、人の生活習慣病のイメージが強いですが、猫にも多い病気のひとつです。

糖尿病は、血液中の糖の量をコントロールできなくなる病気で、「インスリン依存型」と「インスリン非依存型」の2つがあります。インスリンは、膵臓から分泌されるホルモンで血糖値を下げる働きがあります。

このインスリンの分泌ができないのが、インスリン依存型です。このタイプの糖尿病は毎日インスリン注射をしなければなりません。先天的にインスリンを分泌できないネコちゃんもいるようです。

糖尿病でもっとも多いのが、インスリン非依存型の糖尿病です。必ずしもインスリン注射は必要ではありません。基本的には運動と食事で治療します。

インスリン非依存型の糖尿病の主な原因は、肥満です。好きなだけ食事を与えていると気がつけば肥満猫になっているケースも少なくありません。愛猫の体重管理はきちんとするようにしましょう。

糖尿病用のキャットフードのポイントは、まずは、「低炭水化物」です。トウモロコシやイモなどは炭水化物が多くので、このような穀類を多く含んでいるキャットフードはオススメできません。「グレインフリー(穀物不使用)」のキャットフードがベストです。

次は、「食物繊維」です。食物繊維には食後の血糖値の上昇を抑制する働きがあります。食物繊維は野菜に多く含まれていますが、原材料や農薬に注意して選ぶことが大切です。

糖尿病用の食事に不可欠なのが、「ビタミンB群」です。糖質を効率よくエネルギーに変える働きがあります。

そして、「高タンパク」であることも大切なポイントです。但し、原材料の曖昧なものでなく、肉や魚など良質な動物性タンパク質がメインのものを選びましょう。

「たくさん食べているのに体重が増えない」「水をいっぱい飲んでオシッコの量が多い」などの症状がある場合は、糖尿病の疑いがあります。変だと思ったら獣医さんに診断してもらうことが先決ですね。そして、糖尿病予防のためにも、愛猫が肥満にならないように食事や運動に気をつけるも大切です。