腎臓病用キャットフード

猫の死因でガンについで多いのが「腎臓病」です。腎臓病には急性腎臓病と慢性腎臓病があり、15歳以上の老齢猫の3割以上は慢性腎臓病にかかっているという報告もあります。

猫が腎臓病になりやすい理由は明確ではありませんが、猫特有の遺伝的な体質が原因とも言われています。猫の祖先は砂漠に生息するリビアヤマネコと推測されています。少ない水の量で生活することに慣れているので、多くの水分を必要と感じていません。そのため、腎臓では少ない水分を凝縮して処理することになり、腎臓にとっては大きな負担になります。これが原因で腎臓病になりやすいと考えられています。特にペルシャ猫は、この先天的な傾向が強くなっています。

「異常に水を飲むようになった」「トイレに行くのに尿が出ない」「尿の量が増えた」「体重が減った」「ぐったりして元気がない」などの症状が見られたら腎臓病の疑いがあるので、動物病院で診断してもらいましょう。

腎臓病の治療のためには食餌療法も大切です。特に、リンやナトリウムなどの塩分を控えめにすることが重要になります。一般のキャットフードにはネコちゃんの食欲を増進させるために多くの塩分が配合されているので要注意です。

また、腎臓病の進行を抑える効果が期待できるオメガ3脂肪酸(DHA・EPA、αリノレン酸)の配合されているキャットフードも効果的です。

タンパク質の摂り過ぎは、血液中に有害な毒素を発生させ、腎臓に負担をかけます。そのため、低タンパクなキャットフードを与える愛猫家の方もいます。しかし、タンパク質は猫の体をつくる上でも重要な栄養素です。低タンパクな食事は筋肉を衰えさせてしまう危険性があります。低タンパクよりは、タンパク質の「質」にこだわるようにしましょう。アミノ酸のバランスが悪い植物性のタンパク質でなく、良質の動物性タンパク質がオススメです。

腎臓病の食事は、獣医さんと相談して決めるのも良いでしょう。無添加にこだわったキャットフードも選択肢のひとつです。愛猫のためにベストと思われるキャットフードを与えてあげて下さい。